豊胸の傷跡はどこにできる?残さない方法は?症例画像で医師が解説

豊胸術

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豊胸手術を検討する際の不安要素のひとつに、傷跡をあげる方は少なくありません。豊胸の傷跡がどこにできて、どの程度残るかについては、実際の診療でもよくご相談いただきます。
このコラムでは、代表的な豊胸術の傷跡について、症例画像も交えながら徹底解説していきます。豊胸のご不安を和らげるためにも、ぜひ参考にしてみてください。

豊胸の種類で異なる傷跡の場所や消え具合

豊胸手術は、ヒアルロン酸豊胸、脂肪注入豊胸、シリコンバッグ豊胸がありますが、手術方法によって傷跡の程度やどこにできるかが異なります。

施術概要傷跡ができる位置傷跡の程度
ヒアルロン酸豊胸・ヒアルロン酸をバストへ注入する
・サイズアップは1カップアップ程度
・2年ほどで吸収されて元に戻る
・脇や乳房下縁など・2mmほどの傷
・ほとんどわからなくなる
脂肪注入豊胸・自己脂肪をバストへ注入する
・1度の施術で1~2カップアップ程度
・脂肪が定着すれば効果は長期的
・バストは脇や乳頭周囲や乳房下縁など
・脂肪採取部位は、シワにまぎれる部分や下着に隠れる部分
・バストは3mmほど、脂肪採取部位は3~5mmほどの傷
・ほとんどわからなくなる
プレミアムハイブリッド豊胸・豊胸用のシリコンバッグを胸に挿入する
・挿入スペースがあれば希望のサイズアップが可能
・トラブルがなければ効果は長期的
・脇下もしくは乳房下縁・3~4cmほどの傷
・目立たなくなるが、乳房下縁の場合はバストにたるみがなく隠れないと気になる場合も

スクロールできます

ヒアルロン酸豊胸

豊胸用のヒアルロン酸をバストに注入してサイズアップを図る豊胸術です。切開することなく、脇の近くか乳房下縁から注射で完結できます。手術直後は2mm程度の虫刺されのような赤い傷跡ができることがありますが、時間の経過とともにほとんどわからなくなっていきます。

ヒアルロン酸豊胸の傷跡の位置

ヒアルロン酸豊胸の傷跡の位置

脂肪注入豊胸

太ももやお腹から採取した自己脂肪をバストに注入する豊胸術のため、バストと脂肪採取部位が傷跡に関係します。
バストへの注入は、脇下・乳房下・乳頭周囲などから行われます。注入針の穿刺による3mmほどの傷ができますが、ほとんど分からなくなるので、バストの傷跡はそこまで心配しなくても大丈夫です。

脂肪注入豊胸のバストの傷跡の位置

脂肪注入豊胸のバストの傷跡の位置

一方、脂肪採取は脂肪吸引で行われるため、採取部位を3~5mmほど切開し吸引管を挿入します。そもそも小さい傷なのですが、当院では太ももであればお尻との境目や足の付け根のシワに沿って、お腹ならおへそや足の付け根の陰毛に隠れる箇所を選択するため、傷跡でバレるようなことはまずありません。

脂肪採取部位の傷跡の位置

脂肪採取部位の傷跡の位置

シリコンバッグ豊胸

乳房インプラント(シリコンバッグ)を挿入してバストアップする豊胸術で、メスで切開してシリコンバッグの挿入口を設けます。そのため挿入口の候補となる脇もしくは胸下に3~4cmほどの傷跡ができます。
当院ではよほどの理由がない限りバストにメスを入れないので、基本的に脇の下のシワに沿って挿入口を設けます。傷は引っ張られると広がってしまいます。その点、日常生活で皮膚を伸ばすことが少ない脇の下は目立ちにくいだけでなく、傷の安静にも都合の良い部位なのです。脇のシワにまぎれるような傷跡になりますし、傷跡自体も時間の経過とともに薄く小さくなっていくので、とりわけ目立つ傷跡が残るわけではありません。
乳房下縁の場合は、バストのたるみで隠れなければ目についてしまいますが、脇を上げることの多い職業の方は、ご希望に応じてあえて乳房下縁から入れることもあります。

シリコンバッグ豊胸の傷跡の位置

シリコンバッグ豊胸の傷跡の位置

豊胸の傷跡を画像でチェック

やはり気になるのはメスを使用するシリコンバッグ豊胸と脂肪注入豊胸の傷跡ではないでしょうか。実際に見てみないと想像しにくいと思うので、モニターゲストの症例画像をご紹介します。

シリコンバッグ豊胸でできた脇の傷跡画像

術後1週間、1ヵ月、2ヵ月の傷跡の画像をご紹介します。術後1週間はまだ抜糸前のものもあり痛々しいかもしれませんが、時間の経過とともに肌になじんできているのがお分かりいただけるかと思います。傷跡の経過には個人差がありますが、通常、シリコンバッグ豊胸では3ヵ月~半年ほどで徐々に薄くなり、気にならなくなっていくケースが大半です。

シリコンバッグ豊胸の傷跡の程度

シリコンバッグ豊胸の傷跡の程度

脂肪注入豊胸できた傷跡画像

バストの傷跡は数ヵ月でほぼ分からなくなります。例にあげたのは、乳頭周囲から脂肪を注入した40代女性の術後1ヶ月ほどの画像ですが、傷跡は残らずきれいに仕上がっています。
脂肪吸引部位については、術後5カ月の画像でご説明します。太ももから採取しているので鼠径部に傷跡がありますが、とても小さく目立たないものです。

脂肪豊胸術後1ヵ月の傷跡

脂肪豊胸術後1ヵ月の傷跡

傷跡を目立たなくする当院の工夫

時間の経過とともに目立たなくなるのは、傷跡に配慮した手術方法やケアがあってこその結果です。傷跡が残るかもしれないというご不安を少しでも緩和しつつ、きれいな仕上がりを叶えるため、当院では傷跡を目立たなくするために次のような工夫を行っています。

シリコンバッグ豊胸の傷跡を目立たなくする工夫

①形成外科のノウハウを活かして縫合
傷跡をどこまで目立たなくできるかは、まず縫合技術が関係します。当院では形成外科で行われる真皮縫合という方法で丁寧に縫合しています。
真皮縫合とは名前の通り、表皮の奥にある真皮を吸収性の糸で縫合する方法です。真皮をしっかり密着させることで表皮を緩く縫うことができるため、縫い目が残りにくいというメリットがあります。少し盛り上げるように縫い合わせることで、傷への負担も少なく済みます。

形成外科で行われる真皮縫合のメリット

形成外科で行われる真皮縫合のメリット

②ケラーファンネルを用意
ケラーファンネルは、傷への負担を軽減しつつ豊胸シリコンをスムーズに挿入するための補助器具です。ケラーファンネルを使用することでバッグの挿入時間を短縮でき、かつ傷の大きさもケラーファンネル未使用時に比べて約1cm小さくできたという報告もあります[1]
また、傷跡ではありませんが、ケラーファンネルを使用した豊胸手術では合併症の全体的なリスクが大幅に低下したという海外の研究報告[2]も興味深いところです。

傷の負担を軽減しつつシリコンをスムーズに挿入できるケラーファンネル

傷の負担を軽減しつつシリコンをスムーズに挿入できるケラーファンネル

③傷口のケアや保護のための薬剤を無料処方
術後は、化膿予防に抗生剤入りの軟膏や、傷の治りが良くなるように血液が固まりにくくなる(血流を良くする)軟膏などを処方しています。経過を見つつ、色味を薄くする軟膏などもお出しします。
また、傷跡をできるだけ残さないためには、傷への刺激を抑えたり、紫外線や乾燥を避ける必要があります。その点において保護テープは有効で、瘢痕予防の効果が期待できるということもわかっています[3][4]。種類は様々ですが、当院ではがす時に皮膚を傷つけにくく、通気性に優れた肌に優しいテープを採用しています。

脂肪注入豊胸の傷跡を目立たなくする工夫

縫合方法や術後の傷跡のケアはシリコンバッグ豊胸と変わりませんが、加えて次のような点にこだわっています。

①バストの傷跡は可能な限り少なく
バストに脂肪を注入する箇所はいくつか選択肢がありますが、基本的には血流が良く傷の治りが早い乳頭周囲から注入しています。ただし、豊胸シリコンと脂肪を併用するプレミアムハイブリッド豊胸では脇に設けたバッグ挿入口の傷を利用することで、新たな傷を作らないよう心掛けています。

②脂肪吸引にはスキンポートを使用

傷口を保護するスキンポート

傷口を保護するスキンポート

脂肪吸引の傷跡に関しては、手術中にスキンポートという傷口の保護器具を使用しています。何度も出し入れする吸引管の刺激から皮膚を守ることができるので、傷口の広がりやカニューレと皮膚の摩擦による火傷を防ぐことができるからです。

効果から傷跡まで、ニーズに合った豊胸選びをサポート

どの豊胸術にするかは、バストアップ効果、持続性、傷跡などのメリットとデメリットをよく知って検討することが大切です。美容外科クリニックでカウンセリングを受ける際は、傷跡に対してどのような配慮を行っているか確認しましょう。その上で、経験豊富なドクターを選ぶことをおすすめします。
それでもどの方法がいいか決めきれない、傷跡がやっぱり不安ということでしたら、皮膚の状態を診察した上でアドバイスいたします。また、シリコンバッグ豊胸の実際の術後経過を画像でご紹介しながら、ご不安に応じた対策をご提案することも可能です。ぜひお気軽に無料ドクターカウンセリングにお越しください。

コラムのポイント

  • 豊胸で傷跡が残る可能性があるのはシリコンバッグ豊胸と脂肪注入豊胸
  • 当院では縫合やケア方法など、手術中から術後まで傷跡をできるだけ目立たなくする工夫を実施
  • 不安な方は、カウンセリング時に傷跡への配慮を確認して経験豊富なドクター選びを

よくある質問

  1. 豊胸でできた傷跡を消すにはどんな方法がありますか?

    レーザー治療やステロイド注射などがあります。
    傷跡の代表的な治療法にはレーザー治療やステロイド注射などがあり、傷跡を薄くしたり、でこぼこを目立たなくしたりする効果が期待できます。ただ、完全に消すことは難しいと考えます。また何回も通院して治療を受ける必要があり、費用がそれなりに必要です。

この記事の監修医師

ボディデザインのTHE CLINIC において、3年連続MVPに選ばれた「ボディデザインの権威」

  • BUST CLINIC 院長
  • 日本外科学会 若手研究者賞 受賞
  • CRF療法、VASER Lipo認定医

コラムでは解消しきれない疑問や
具体的な施術のご相談は
こちらをご利用ください。

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